楽園:lanovee.configurationの解説
概要
このドキュメントでは、lanoboot.configuration (lanoboot.exeと同じフォルダにあるコンフィグレーション用ファイル) で設定できるセクションや値のうち、 らのべえで公開されているものだけを解説しています。
通常lanoboot.configuration の値は、らのべえが自動設定します。
セクション
ExHIBIT.iniには、次のセクションを記述できます。
凡例
必須   必ずなければなりません
SAVE   変更するとセーブデータに互換性が無くなります。
SYSTEM   システム設定で、一般的には変更しません。通常は例の表記そのままになります。
LANO   らのべえのプロジェクト設定で設定される項目です。
[release] セクション
  • scenario 必須/SYSTEM
    最初に実行されるシナリオDLL名を指定します。 ExHIBITが起動されると、まずここで指定されたDLLをロードし、 ENTRY指定で指定された名前のシナリオがそのDLLの中にあれば実行します。
    例:scenario=sc00.dll
  • entry 必須/SYSTEM
    最初に実行されるシナリオの名前です。
    シナリオの名前は、らのべえのノード名と同じです。
    例:entry=start
[setting] セクション
このセクションのキーは、ほとんどらのべえが自動設定します。
いいかげんに変更するとゲームが起動しなくなったりセーブデータが壊れたりしますのでご注意下さい。
  • USER_FOLDER 必須/LANO
    セーブデータを始めとする書き込みが発生するファイルを配置するフォルダを指定します。 相対パスで指定された場合、ExHIBIT.exeがあるフォルダがカレントになります。 指定するパスの最後には必ず\を付けて下さい。
    ゲーム開始時にそのフォルダに書き込みのアクセス権がない場合は、acmp.exeが起動され、 アクセス権の設定許可を問い合わせてきます。
    例:USER_FOLDER=userdata\
  • CLASS 必須/LANO
    OSがゲームのウィンドウを識別するための文字列になります。なるべく半角英数+_程度の文字種で短めに設定して下さい。
    指定された名称が MyAppName だったとすると、ウィンドウのクラス名が MyAppName.wndclass に、 システムレジスタを保存するファイル名が、MyAppName.system.dat になります。
    例:CLASS=MyAppName
  • TITLE LANO
    ゲームのキャプションに表示される文字列です。通常はゲームのタイトルにします。
    例:TITLE=MyAppName
  • W_VIEW, H_VIEW 必須/LANO
    ゲーム画面の横幅(W_VIEW)と高さ(H_VIEW)を指定します。
    例:
    W_VIEW=800
    H_VIEW=600
  • EUDC LANO
    外字ファイルを設定します。
    例:EUDC=res\retouch.tte
  • N_REG 必須/LANO/SAVE
    通常レジスタ数を指定します。
    例:N_REG=2048
  • N_STRREG 必須/LANO/SAVE
    文字列レジスタ数を指定します。
    例:N_STRREG=256
  • N_SYSREG 必須/LANO/SAVE
    システムレジスタ数を指定します。
    例:N_SYSREG=4096
  • VOICE LANO
    VOICE=flgOn[,flags]の形で利用され、flagsは過去との互換性のために省略できます。
    flgOnは、音声のあるゲームは1に、ないゲームは0に設定します。省略すると0になります。
    flagsは、ビット0(最下位ビット)が1の場合、音声のキャラ単位管理がないモードになります。通常はキャラ単位で管理されています。 ビット1が1の場合ワイドボイスが有効になります。本来0で無効ですが、互換性のためこのビットが0だと、WIDE_VOICE指定が参照されます。 ここでワイドボイスが有効にされた場合、WIDE_VOICE指定は無視されます。
    例:VOICE=1,0 (音声あり、個別管理あり、ワイドボイスなし)
  • CHARACTERS LANO/SAVE
    キャラの最低確保数を定義します。
    キャラの数は、自動的にらのべえのdefChara.rsdで定義された人数に補正されますが、 人数が変わるとセーブデータに互換性が無くなります。 それを防ぐため、予めおおまかな人数をここで指定しておくことで、 この人数以上になるまではセーブデータの互換性が維持されるようになります。
    キャラオブジェクトは結構メモリを消費しますので、むやみに大きな値にせず、 必要な人数分だけ指定するようにして下さい。
    例:CHARACTERS=32
  • N_USAVE, N_ASAVE, N_QSAVE 必須/LANO/SAVE
    セーブデータの個数を設定します。 N_USAVE(通常セーブ数), N_ASAVE(オートセーブ数), N_QSAVE(クイックセーブ数)です。
    例:
    N_USAVE=225
    N_ASAVE=25
    N_QSAVE=3
  • N_MESSAGE 必須/LANO/SAVE
    既読管理用メッセージIDの最大値を指定します。この個数-1以下のIDは自動で既読管理が行われます。
    例:N_MESSAGE=50000
  • N_CG 必須/LANO/SAVE
    既見管理用のCGIDの最大値を指定します。この個数-1以下のIDは自動で既見管理が行われます。
    例:N_CG=1500
  • N_SCENE 必須/LANO/SAVE
    既遊管理用のシーンIDの最大値を指定します。この個数-1以下のIDは自動で既遊管理が行われますが、 現在のらのべえでは一般にID以外の名称がノードに使われるため、事実上明示的な操作でのみ利用されています。
    例:N_SCENE=400
  • N_SOUND 必須/LANO/SAVE
    既聴管理用の音楽IDの最大値を指定します。この個数-1以下のIDは自動で既聴管理が行われます。
    例:N_SOUND=100
  • N_LOCREG 必須/LANO/SAVE
    ローカルシステムレジスタの個数を定義します。
    例:N_LOCREG=100
  • DPMODE USER
    ウィンドウの設定の標準モードを指定します。
    0だと、従来通り変形できないがデフォルトになります。
    1だと、変形できるがデフォルトに設定されます。
    省略すると0になります。
    例:DPMODE=1
  • HIT USER
    メッセージ表示後のキー待ちマークを定義する古い書式です。 引数は、「ファイル名,パターン数,シーケンス文字列」です。
    現在SfLでは、シナリオ中で差し替えられるようになっていますので、そちらをご利用下さい。
    例:HIT=res\g\sy\01\01_500.gyu,4,A......B......C......D......
  • HITPOS USER
    メッセージ表示後のキー待ちマークの表示位置を固定する古い書式です。 引数は、「X座標,Y座標」です。
    現在SfLでは、シナリオ中で差し替えられるようになっていますので、そちらをご利用下さい。
    例:HITPOS=800,584
[exec] セクション
このセクションのキーはらのべえからlanobootが実行される際、らのべえが自動的に登録します。 execキーには、その時点でデバッグを行っているシナリオ名が定義されます。
製品版に残すべきではありません。
[copyright] セクション
このセクションのキーは、ゲームの開発者が、自分のコピーライトをlanobootのABOUTに入れたいときに利用します。
キーを指定した場合と、指定しなかった場合の表記は下記のようになります(クリックで大きなサイズが表示されます)

キー指定なし

例の通りキー指定した場合
  • TITLE USER
    ゲームの名称を指定します。
    具体的な表記結果については、「例の通りキーを指定した場合」をご覧下さい。
    例:TITLE=私のゲーム
  • VERSION USER
    ゲームのバージョンを指定します。
    A.B.C が、ver.A.B rev.C と表示されます。Bが99以下の場合、Bの部分は2桁になります。
    例:VERSION=1.0.0
  • URL USER
    ゲームのサポートURLを指定します。
    このキーが指定された場合、ABOUTダイアログの「サイトへ」ボタンが押されたときこのURLにジャンプするようになります。 キーの指定を省略した場合は、retouchのサポートサイト(www.retouch.info)に飛ばされます。
    例:URL=http://www.MySite.com/
  • COPYRIGHT USER
    ゲームのCOPYRIGHTを指定します。
    途中に\nと記述すると、改行一個に置換されます。
    具体的な表記結果については、「例の通りキーを指定した場合」をご覧下さい。
    例:COPYRIGHT=COPYRIGHT=私のゲーム\n(C)2009 俺\nsupport URL: http://www.MySite.com/support/
[option] セクション
このセクションは、より細かくExHIBITの動作を定義したいときに利用します。
  • WIDE_VOICE USER/LEGACY
    互換性のために残されています。最新の記述では、VOICE指定のflagsで指定します。
    1で立ち位置による音声の音量補正(立ち位置によって音声が左右に振れる機能です)が有効になります。 0で無効です。省略時は1になります。
    例:WIDE_VOICE=0
  • recmax USER
    1だと終了時に最大化状態を記録するようになります。
    記録を行う設定にすると、ゲームの終了時にconfig.rnfのfMaxLaunchに1(最大化されている)または0(されていない)を記録します。 ExHIBITは、起動時にこのフラグをチェックし、flgMaxLaunchが1になっていれば最大化で起動します。
    例:recmax=1
  • messageWait USER/LEGACY
    互換性のために存在しています。
    1文字ウェイトをms単位で指定します。
    通常はゲーム内のコンフィグや、SfLのコマンドで設定しますが、1文字ウェイトがないゲームで無理矢理設定したいときに利用します。省略時は0です。
    無理矢理設定した場合、禁則処理がオフになることがあります。ウェイトを設定しても禁則処理を有効にしたい場合は、SfL ver.1.83 以降のメッセージ領域定義コマンドで、 「新しい描画アルゴリズム」にチェックを入れて下さい。
    例:messageWait=20